弓道考察モノローグ

合い言葉は肩甲骨

6つある肘の型についての考察

閉鎖を宣言しましたがずっと公開するか悩んでいた記事をせっかくなので公開しようと思い追加で公開しました。

 

また、2019/3/21に4種類と記述していた肘を6種類に修正いたしました。申し訳ありません。

 

内容は以前公開していた記事をベースに修正を加えて改訂したものとなっています。

 

今回の記事は医療の知識などほぼ皆無の素人が書いておりますので鵜呑みにはしないようお願いいたします。

あくまで物理的な構造の考察をお楽しみいただければ本望です。

 

弓道をはじめてからずっと疑問に思っていたことに、人によって会の形が違うのはなぜかと言うのがありました。

特にⅠ部校にはWの様に肘が若干肩線よりも一度下がる形状の人が多い気がして不思議でした。

もちろん思い過ごしかもしれませんが。

そうして人の肘を観察するうちに肘には大きく分けて4タイプあるということに気が付きました。

 

f:id:timefliesblues:20190321100532j:image

 

まずいわゆる "猿腕" と呼ばれる "可動範囲が180度以上ある肘" です。

これでまず二種類ですね。

度合いにもよりますが、肘の可動範囲が180度で止まるひとと割合は半々くらいでいるのでしょうか?

 

 

そして肘にはもう一つバリエーションがあります。

それは肘を展開したときに下図の赤いラインで示したように正面から見ると上腕骨の延長上に拳がない骨格です。

便宜的に「角腕(かどうで)」とでも言いましょうか。

 

−−−−−−−

調べ方がわからず適当に「角腕」などと言いましたが外反肘というらしいです。

また、その逆の内反肘もあるらしいです。

−−−−−−−

 

f:id:timefliesblues:20190321095122j:image

 

これは生まれつきの関節の付き方で変化すると思います。

 

この外反といわゆる猿腕との組み合わせでざっと4タイプに大別できると思います。

 

ただ内反の場合もありますので理論上は6タイプ存在しますが、私の経験上では内反肘の方は見たことがありません、、、

 

ちなみに私はほんの若干猿腕気味の内反も外反もない直線のタイプです。

 

もし人の射を参考にすることがあったり、人に教えることがあるとしたらこの肘の違いを考慮したほうが射手にとって良い射というものを見つけやすいかもしれないですね。

 

ちなみに猿腕ではなく、外反肘である射手こそが会でWの形に見える秘訣なのではないかと思っていました。

 

以上です。

 

−−−−−−−

おまけ : いわゆる猿腕において可動範囲の違いが生まれる要因の考察
 

 まずなぜ腕の可動範囲が人により異なるのかを人体骨格のイラストで考えてみましょう。

まずは左手腕を正面から見たときを例にします。

 

f:id:timefliesblues:20190321092337j:image

 

肩から手首にかけて上腕骨、尺骨、橈骨(とうこつ)の3つの骨で構成されていることがわかります。

 

f:id:timefliesblues:20190321092527j:image

 

橈骨と尺骨は三角形を引き伸ばした形をしており、片方が蝶番のようになり片方は軸受のようになることで腕の捻りなどの立体的な動きを可能にしていることがわかります。

 

f:id:timefliesblues:20190321092507j:image

 

ここで肘と呼んでいる箇所がどこに相当するかと言うと、尺骨の端(蝶番側)が肘の角であることがわかります。

 

この部分を肘頭(ちゅうとう)と呼び、この肘頭がはまる上腕骨のくぼみを肘頭窩(ちゅうとうか)と呼びます。

 

可動範囲は腕を伸ばしきったときの上腕骨と尺骨の成す角度で決まります。

 

f:id:timefliesblues:20190321092625j:image

 

※紫のラインが肘頭窩は深い場合、オレンジのラインは肘頭が短い場合を示す

180度以上の角度で可動する骨格とはこの肘頭の長さと肘頭窩の深さに起因すると考えています。

 

そしてひとつ言えるのは可動範囲が広いのは病気ではないということです。

人によって背が高かったり、低かったりそういった程度の違いだと私は考えています。

 

こういった個性を活かしてこそその人にとってのいい射が生まれるのではないでしょうか。

質問箱への回答②

f:id:timefliesblues:20190308101140j:image

 

回答:

とても考えさせられる質問ですね!

簡潔に述べるなら見ていて違和感のない射をする人でしょうか。

具体的に言うならばもう引退された桜美林大学の大矢さんが一番好きです。見ていてほんとに美しい弓を引くと思います。

美しい射とは無駄な力がなく、縦横全ての方向が揃った左右が対称の射と言うことです。

また身体の力だけでなくて、離れる瞬間の弓の挙動やゆがけの使い方などにも気遣いが感じられて、あとにも先にもここまで美しい射は見たことがないです。

 


もう少し抽象的に答えるならば、引き方は正面打起しのほうが好きです。

斜面はまっすぐ押せますが縦の伸びが作りにくいのか、少々残心でバランスが崩れるように見えるのが苦手です。

昔はややうわ押しがかかって左右に扇の様に開くのが芸術的で綺麗だと思っていましたが、力学的な観点で見ると縦にブレがあるので的の一点に矢を当てることを考えるとそれは美しくないと思い今は左右に均等に竹の様に割れる射が好きです。

 


こんなものでしょうか。

本当は一方的に話すのではなくこういうテーマを語り合いたいです、、、

 

-----

 

質問、議論などは質問箱までどうぞ。

https://peing.net/ja/timefliesblues?event=0

質問箱への回答①

お久しぶりです。

 

久しぶりにブログに設置していた質問箱をのぞいて見たら質問が届いていました。

 

f:id:timefliesblues:20190308002341j:image

 

回答:

新年になって公開されている記事とはもしかして限定公開の方でしょうか? 弓道考察モノローグは主に道具に関しての内容で一般公開をしており、弓道考察メモランダムは"肩甲骨"をキーワードに主に身体の使い方をまとめた自分用のメモとして限定公開設定で更新しています。 https://kyudo-memorandum.hatenablog.jp/entry/2019/01/11/195457

興味を持ってもらえることはとても嬉しいです。 ぜひ今後ともよろしくお願いします。

-----

 

ここだけの話、このブログはただネタが尽きたと感じたので閉鎖という形を取らせていただきました。

もしネタがあればまた更新したいとは思うのですが、、、

 

弓道考察メモランダムはあくまでも個人的な身体の使い方に関するメモとして記録をしています。

 

質問、議論などは質問箱までどうぞ。

https://peing.net/ja/timefliesblues?event=0

ブログ閉鎖のお知らせ

弓道考察モノローグは骨折の回復期間にイメージトレーニングのために始めたものですが、一年間という一区切りで閉じさせてもらいます。

ほんとうにお世話になりました。

目を通してくださった方々皆様に感謝いたします。

ブログについて

明けましておめでとうございます。

 

弓道考察モノローグ、一年間記事を書いて見ましたが3万5千ビューほど頂いて、自分の中でいったん考えをまとめるために一度記事を全て非公開にしました。

 

なにかご意見等ございましたら下記より送っていただけると嬉しいです。

 

https://peing.net/ja/timefliesblues?event=0

 

 

捻り革に着目した弽の挿し方について

今回は捻り革の位置に注目して弽(以下ユガケ)を挿すときに何を意識するとどう変わるかということを書いていきます。

 

特に今回の記事は良く筈こぼれを起こしてしまう人に有効な方法だと考えています。

 

一つ問です。

ユガケを挿す際には捻り革はどのような位置にあればユガケの性能を落とさず、筈こぼれなど起きないでしょうか。

 

f:id:timefliesblues:20181128223410j:image

 

きっとそんなことはあまり深く考えたことがないと思います。

そもそも筈こぼれの原因は中仕掛けがゆるいせいではないのか、と。

 

もちろん中仕掛けが細すぎる場合はそれも一因ですが、ユガケを指す際に捻り革が膨れるほど台革を引っ張りながら挿すことも原因の一つではないでしょうか。

(そもそもそんなに太い中仕掛けを作っては矢飛びがブレるし、筈がおいてかれてしまう!)

 

f:id:timefliesblues:20181128223930j:image

↑正常な位置は黄色い円だが挿す際に引っ張りすぎると捻り革が赤い矢印方向に引っ張られて、ユガケ全体が歪んで手の甲の方へ寄ってくる。

 

f:id:timefliesblues:20181129214933j:image

特に普段から引っ張りすぎていると上の写真の黄色で囲ったあたりが完全に手から浮いてしまい、親指と人指し指のまたからユガケが浮くほどになる。(一時期その状態になっていたので少々変な形がついてしまっています:写真)

 

もし中仕掛けが細すぎず、太すぎずという前提で話すならば、このように捻り革が突っ張った状態で行射すれば大三を取る際に捻り革があたって筈を押し出して失矢の原因となると思います。

もしくは捻りが入れづらく会で馬手が前に寝ることになり、結果的に前離れになると思います。

 

特に考えがなくユガケを挿しているなら捻り革が寄らないようにしっかりと手にそわせることを意識するといくつかトラブルは解消するかもしれません。

 

関連:

懸口十文字と弽の挿し方から取懸けについて - 弓道考察モノローグ

履物を揃えるという事

今回の記事は技術とは遠いような、しかし本質があるのではないかというお話です。

 

つい先日、一つ気がついたことがありました。

それはきちんと揃えられた履物が道場の入口に並んでいたということです。

 

もちろんそれは単純で当たり前なことですが、それを実行するのはとてもむずかしいことだと思います。

私が言っている"履物を揃える"というのは、誰か一人が自分の履物を揃えるというのではなく、建物の平行垂直のグリッドに対してきちんと全ての履物が均等に並べられているということです。

そして履物を揃える際には周囲の履物と間隔を見て、建物のグリッドに履物の向き合わせて、ときには他人の履物を整えて、きちんと手を使ってその場で屈んで手直しをするということです。

 

この行為には弓道における大切なことがたくさん含まれていると感じました。

 

まず道具を大切に使うこと。

きちんと手で整える、それだけでも一つ面倒くさいという気持ちに打ち勝つ行動であり、それこそが弓矢を管理する姿勢につながると思います。もちろん着付けに関しても同じです。

きっとそう言ったひと手間をやろうか迷って実行する行動選択は試合前に弓と弦の高さや、中仕掛けの毛羽立ちや太さや劣化具合の確認、矢羽根の老朽化への意識などにつながってくると思います。

結果的にそう言った姿勢は的中の精度に還元されるのではないでしょうか。

 

次に行動に間を持つこと。

一度入り口で立ち止まり履物に意識を向けるには心に余裕が必要です。

焦っていてはできないし、入り口で一度止まるということはせっかちにならない姿勢が生まれます。

そういった間は先生や先輩、同期、後輩に挨拶をするとき一度相手の前で止まってから挨拶をしたり、入場の礼の際に上座へ意識を向ける時の間であったり、ゆがけをつけるときに一度腰を落として正座で挿すなど様々なところに繋がってきます。

もちろん焦って射を運べば会も浅く、早気にもなってしまうかもしれません。(早気が意識のは別問題として)

そういった間を審査の前だけ練習するのではなく、普段から意識するための第一歩として道場についてから最初に行うこと行動で始めることに意味があるのではないでしょうか。

 

そして3つ目に十文字の規矩が身につくこと。

履物を揃えるときには建物のラインに向きを合わせると思います。

履物と建物の縁などをよく観察して綺麗に並ぶように手で整えるというのは、普段の練習で常に矢線や肩線を意識して見るといった行動と意識にも反映されると思います。

もちろん射位の入り口である本座では、次に自分がどこへ立つべきか建物と的と足踏みを考えながら一歩を踏み出すと思います。

弓道に必要な十文字などの美的センスは履物を揃える行動と意識から発展していくのではないでしょうか。

 

そして最後に周囲との調和や協調性です。

ただ自分の履物だけが揃っていればいいというわけではありません。

ずれている他人の履物があれば直し、間隔を見てときには並べ直す。

組織としてならなおさら、誰かが履物を並べ直してくれていたら悪い気がしないはずです。

自分もきちんとしよう。そう思えれば成長出来た瞬間だと思います。

 

他人の着付けが崩れていればそっと教えてあげる。

並ぶときはお互いつま先の位置を合わせる。

座射で弓と立てる際には周囲の音で準備が終わるのを察する。

矢取りやキリのいいところで行射を終わらせられるように周囲に気を配る。

そしてなにより複数人で行う立の際は隣の人と呼吸を合わせて、間が一致して初めてチームとしての弓道ができると思います。

 

そう言った周囲に気を配るというのは重要で組織に属しているという意識にも影響を与えると思います。

それは電車の中であったり、他の道場に行った際の態度、他校との試合の際に自分の行動が組織の評価になるという意識に帰納されます。

仲間内だけでの調和ではなく大勢でいるとき他の人の邪魔になっていないか、人の輪が膨らんでいないか、移動の際の列が整っているかなど、組織以外の人に見られても恥ずかしくない行動をする、実力に見合った行動をとるそう言った姿勢が身につくと思います。

トップレベルの学校が一糸乱れぬ列や綺麗にまとまった弓を持って移動する姿だけでも息を呑む美しさがあります。

そう言った人を魅了する行動は履物を揃えるところから生まれるのではないでしょうか。

 

これは私が憧れているある弓道のトップレベルの大学の話なのですが、アリーナで引く彼ら(彼女ら)のチームはまず本座に入る前にきちんと履物を揃えて入り、介添が立ち位置の中心に履物を揃えているところを目撃しました。

この行為の中には先程述べたような合理性と美しさが含まれており、さらには組織として気品が溢れてその組織では当たり前の単純な行為が的中という実力へと昇華させるとても素晴らしいプロセスがあると思い本当に目から鱗でした。

なによりその試合では全員が全ての矢を的へ詰めたのですから、ぐうの音も出ませんでした。

 

きっと彼らにはそういった生活面や物事に臨む姿勢から形成される人格とそこから養われた審美眼と言うものがあったのではないでしょうか。

 

これは弓道だけに言えることではないと思いますが、道場に着いた際や矢取りからもどった際は一度自分の履物にいつもより意識を向けるとなにか新しい発見があるかもしれません。